「自分のお金」で株をやるということ②
さて、転職により、約10年ぶりに念願の株式市場に復帰したわけです。
しかし、始めてすぐに「自分のお金」で株をやることと、「人のお金」で株をやることの違いに直面したのです。
人のお金で株をやる、ということ
証券マン時代は現物で数億円単位でお金を動かすことも多々ありましたが、所詮は人のお金です。
もちろん損をすれば、胃がキリキリしますが、いくら負けても自分の財布が痛むわけではありません。
損切も電話一本で簡単にしますし、高値追いもガンガンやれます。
しかも、四六時中Quickを見ていることが出来るんです。(午後は外出していることが多いですが)
専業トレーダーの方で最初の30分だけしか取引しない方もいますが、見ていれば、やはり銘柄の癖も分かりますし、勉強になることは多いです。
見ることが出来るのに見ない、と見ることが出来ないので見ないは大きな違いとなると考えます。
自分のお金で株をやる、ということ
では、自分のお金で株を買うとどうか。
もちろん動かせるお金は数十分の一になりました。
高値追いをして、勝てる相場の時はいいんです。
流れに乗っているときは、損切も高値追いもしっかりできますし、当時と同じような気持ちで取引できるんですね。
しかし、一度損をすると、さぁ大変。
なかなか損切をできなくなるし、自分の銘柄に自信が持てなくなるので、高値を追うこともできなくなります。そして、そういった銘柄は大体S高まで行きます。
損をすることで、自分の財布からお金が出ていく、という恐怖に、まさに地蔵と化してしまうのです。
今でこそ、当時よりもトレードレベルはアップしていると思いますが、株式市場に復帰した当初は、この違いに本当に苦しみました。
この話は普通に株を始めた方にとっては全く関係のない話です。
元々損切をできない人はいるでしょうが、僕の場合は、当たり前に出来ていたことが出来なくなってしまったのです。
「自分のお金」と「人のお金」で株をやることは全くの別物なのです。
しかし、証券マンのうち、自分のお金で株をやったことをある人は、1%もいないんじゃないでしょうか。
そして内部にいれば分かりますが、ほとんどの証券マンは株について興味もなければ、知識もない人ばかりです。
その話については、また書いていきたいと思います。